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【ウソ大げさ】ダイエットで多くの人が間違え、勘違いしている4つのこととダイエットで本当に大事な2つのこと

ボディメイク

 

ダイエットやフィットネスの世界には多くのウソ、大げさが存在する。どの話を聞いても”それっぽい事”を言っているので、やせたいと願う人たちは、それらの情報を信じ、大げさにとらえ、ダイエットを複雑なものにしてしまう。

基本的にダイエットはシンプルにカロリー収支に気を付ければそれで十分。あまり多くの事を気にしすぎてストレスになっては続くものも続かない。そこで今回はダイエットについて、勘違いされている事、大げさに取り上げられている”4つのこと”を紹介していこうと思う。

結構、長くなるので結論だけわかれば良いという人は各項のまとめだけ読んでもらっても構わない。

 

 

 

ダイエットのウソ・大げさ①  筋肉を付けて基礎代謝を上げて太りづらい身体になる

「筋トレで筋肉を増やして代謝を上げて太りづらい身体を作りましょう」と筋トレのメリットとして良く紹介されているのを聞いたことがあると思う。確かに基礎代謝の中でも筋肉による熱産生による代謝の割合は大きいので、言いたいことはわからなくないが、冷静に考えるとこれは大げさであると言わざるを得ない。

何故なら筋肉は身体組成の中でも多くの割合を占めるので、基礎代謝に対する割合も多くなるのは当然で、1kgに換算すると13kcal/日とそれほど多くはない。因みに1年間で増やせる筋量はトレーニング経験にもよるが、3kg程度と言われている。これを基礎代謝に変換すると39kcal。苦労して筋肉を増やした結果に対して、これは少ないと思わないだろうか?

 

それなら、筋トレはダイエットに意味が無いか?と言うとそんなことは無い。基礎代謝UPを筋トレを行う理由にするのは無理があるが、筋トレ自体が身体活動なので当然カロリーは消費するし、トレーニングで破壊された筋肉を修復するためのエネルギーは酸化系の代謝によって作られ、その間は代謝が向上する(EPOC 過剰酸素消費量などと言う)状態が続くという事もある。(EPOCは小さなカロリー消費なので気にしなくてもいいが…)

そして何よりも筋トレで筋肉を増やすメリットは見た目の改善にある。同じ体重でも筋肉量によって見た目が違ってくるので、ダイエットに筋トレは最適の運動と言えるだろう。さらに身体も強くなって一石二鳥だ。

 

まとめ

  • 筋肉を1㎏増やして増える基礎代謝は13kcal
  • 筋トレのメリットは見た目の改善や、強い身体を作ることにある

 

 

ダイエットのウソ・大げさ② 寝る前に食べると太る 朝食をしっかり食べると太らない

これはかなり一般的に言われている事で、多くの人が信じていると思うが迷信でしかない。この迷信を支持する人は”寝ている間は身体活動が活発ではないので摂取したカロリーが体脂肪に…”と理由を説明する。

しかし冷静に考えてみて欲しい。そもそも食事とはカロリーの摂取なのでいつ食べようが太る。朝にケーキを食べようが、3時のおやつにしようが、寝るまえに食べようが太る。生きる為にそうなっている。

この迷信に対する科学的な根拠として”BMAL1遺伝子”を掲げる人がいる。このBMAL1遺伝子は体内時計を調整する役割があるが、体脂肪を貯める働きもあり、22時~2時の間に最も働きが強くなるとされている。しかしこの実験は夜行性のネズミで行われており、より人に近いサルによる実験では食べる時間は問題ではないと結論されている。

https://www.sciencedaily.com/releases/2006/02/060202080832.htm

 

また、夜食はダイエットの敵であると言われる一方、朝食はダイエットの味方だと言う主張がある。これは食事による熱産生で消費されるカロリー(食事誘発性体熱産生、特異動的作用、DIT、SPAなどと呼ばれる)が朝が最も高く、夜になると低くなる事がある。確かに定性的にはそのような結果がある事は事実だが、その影響のサイズはどれほどか?を考えて見て欲しい。

そもそもDIT自体がそこまで大きな消費カロリーで無い。その小さな消費カロリーの中の時間による小さな変化を理由に「夜食は悪、朝食は正義」とするのはちょっと無理がある。

ダイエットの世界ではこのように小さな要因を針小棒大に掲げて、不安を煽るような情報が多いように思う。問題はカロリー収支であって食べる時間など小さな要因でしか無い。

 

だからといって夜食を勧めて訳ではない点にご注意を。食べる時間は関係ないとここまで説明してきたが、それは生理学的な観点からであり、一般の生活習慣として考えると夜食を摂ったり、朝食を抜くような生活習慣を送っている人は食事に対する意識が低い事が多く、そのような食習慣と肥満には相関があるとされる。

 

まとめ

  • ダイエットに関しては食べる時間帯は問題では無い(夜に摂取したカロリーが脂肪になりやすいと言う事は無い)
  • しかし夜遅くに食べる、朝食を抜く人は食習慣全体が乱れている事が多いので肥満になる可能性が高い。

 

 

 

ダイエットのウソ・大げさ③ 炭水化物は太る・炭水化物を抜くと痩せる

これも多くの人が信じている事だと思う。炭水化物は太る理由として”インスリン”があげられる。インスリンは血糖値をコントロールするホルモンして知られるが、その他にも脂肪の合成や、脂肪の分解の抑制と言った働きもある。

これらの脂肪への働きに注目して、インスリンは悪とされ、それを分泌するスイッチとなる炭水化物も悪者にされている。そして炭水化物をカットすることが最短で痩せる手段であると低炭水化物ダイエットを勧める。

ひどい時には炭水化物さえ摂らなければ後はどれだけ食べても大丈夫!なんてとんでもない事を言ってしまう人すらいる。しかし、この”炭水化物は太る”は多くの誤解の上に成り立っているので1つずつ説明していく。

 

誤解① インスリンが分泌されなくても体脂肪は増える

インスリンには体脂肪を合成する働きがある事は事実だが、インスリンが分泌量が少なくてもオーバーカロリーであれば体脂肪が増えるメカニズムが身体には備わっている。インスリンが体脂肪の分解を抑制する理由の1つとして”リパーゼ”という脂肪分解の働きがある酵素の働きを抑えるというものがある。しかし、インスリン分泌量が少なくても脂肪がホルモン感受性リパーゼの働きを抑制する事がわかっている。さらに言えば脂肪蓄積の働きはアシル化刺激タンパク質(ASP)の方が強く、ASPはインスリンと関係なく高まる。

つまり炭水化物を摂取しなくてもタンパク質や脂質でオーバーカロリーであれば、結局は太るということだ。以上の事から炭水化物をカットしていれば肉は食べ放題!!はウソであると言える。低炭水化物は魔法のダイエットでは無い。

 

 

誤解② 炭水化物のみがインスリンを分泌する

これもよく誤解されていることだ。インスリン=血糖値というイメージがあるので炭水化物(糖質)だけがインスリンを分泌すると思われている。しかし多くの研究でタンパク質もインスリンを分泌を増やす事がわかっている。

もしダイエットにおいて、インスリンの分泌を抑える事が最重要だと言うのなら低炭水化物、低たんぱく質、高脂質の食事が適切という事になるが、そのようなダイエットを推奨する人はいない。

また、タンパク質の中でもホエイプロテインは特にインスリン分泌を亢進させる事がわかっている。理由としてはホエイにはロイシンと言うアミノ酸が多く含まれる事がある。このロイシンは筋トレ愛好家の間では筋肥大に関わる遺伝子(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質/mTOR)の活性化に関わる事で知られるが、それだけでなく膵臓にインスリンを分泌させる働きもある。

An insulin index of foods: the insulin demand generated by 1000-kJ portions of common foods. - PubMed - NCBI

The stimulus-secretion coupling of amino acid-induced insulin release: insulinotropic action of branched-chain amino acids at physiological concent... - PubMed - NCBI

Diet-induced thermogenesis and substrate oxidation are not different between lean and obese women after two different isocaloric meals, one rich in... - PubMed - NCBI

The acute effects of four protein meals on insulin, glucose, appetite and energy intake in lean men. - PubMed - NCBI

 

インスリンは筋肉の味方でもある

ここまでインスリンの体脂肪への働きかけについて書いてきたが、インスリンには筋肉の異化(分解)を防ぐという働きもある。1日の内に最も筋肉が分解されているタイミング、それは絶食後である起床直後と運動後だ。そしてこのタイミングは最もインスリン感受性が高い。

ボディビルダーの多くがこれらのタイミングで炭水化物を摂取するのはこれが理由となっている。血糖値が気になっているトレーニーであればこれらのタイミングに絞って糖質を摂取すると良い。

しかし、炭水化物だけでは分解を防ぐだけなので、同化(筋肉増)に傾けるにはタンパク質が必要になる。そこでハードなトレーニー達はホエイプロテインにマルトデキストリンなどの炭水化物を加えて飲む。一般レベルのダイエットでここまで気にする必要も無いかも知れないが、覚えて置いて損はない。

 

 

炭水化物はダイエットの敵か?

ここまで炭水化物が太りやすいというのはウソだとインスリンをキーに説明してきたが、炭水化物には困ったところがある。それは食べ過ぎてしまうことだ。ぼく自身も甘いお菓子が大好きだ。食べだすと止まらない。脂質と糖質の組み合わせは快楽ホルモンを分泌し、依存性がある。

そして精製された糖質はエネルギー密度が高い。ちょっとの量でカロリーが摂取できて、そこまで満腹感は感じない。そういった意味では炭水化物はダイエットの敵と言えるかも知れない。ただし問題は食べすぎによるオーバーカロリーであり、炭水化物が太りやすいという事ではない。

 

まとめ
  • インスリンが分泌されなくても体脂肪は増える
  • 炭水化物だけでなく、タンパク質もインスリンの分泌を増やす
  • 炭水化物は付き合い方が大事

 

 

ダイエットのウソ・大げさ④ 筋トレ後に有酸素運動を行うとダイエット効果が高まる

これについては過去記事で書いているので詳しくはそちらで。

www.freiheit.co

こちらではジョギングを例に脂肪燃焼の大げさについて書いている。

これと同様に、筋トレ後に有酸素運動を行うと脂肪の燃焼が亢進されると説明する。その理由として”成長ホルモン”があげられる。成長ホルモンには脂肪の分解を促す働きがあるので、筋トレで成長ホルモンを分泌させてから有酸素運動を行うと効率よく脂肪が燃えると言う理屈だ。

しかし問題はトータルでのカロリー収支であって、ジムの中で脂肪が燃えているかどうかなんて、気にする必要のないことだ。

 

 

ダイエットで本当に大事なこと

ここまで少し専門的な話も交えながら、ダイエットに関するウソ・大げさについて書いてきた。自分で書いておいてこんな事を言うのもアレだが、こんな事は覚える必要はない。ダイエットで大事なのはたった2つのことだ。

 

ダイエットで本当に大事なこと① ダイエットの優先順位を忘れない

食事の優先順位

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 この表を見てもらえばわかるが1番下の土台であるカロリー収支が疎かであれば、PFCバランス(タンパク質、炭水化物、脂質の比率)や食事回数、食事のタイミングなど何の意味もない。

そしてダイエットの世界では上に重なっている小さな要因をこれでもかと誇大宣伝し、時に土台であるカロリー収支より重要であるかのように見せかける。そのいい例が食べる順番ダイエットなどだ。こういったダイエットがどうして一過性のブームで終わり消えていくのかを考えてみて欲しい。

 

運動の優先順位

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運動に関しても、筋トレが有効だ、いや有酸素運動こそダイエットにファンクショナルだ、と様々な議論がされるが実際に継続できなければ絵に描いた餅でしかない。好きな運動を行うことが何よりも大事だ。

 

 

ダイエットで本当に大事なこと② 点で見ない 線で見る ダイエットはシンプルに

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この表は1日の食事と体脂肪の増減をまとめたものだ。大ざっぱな表だが、意味はわかってもらえると思う。この表を使って何が言いたいかと言うと、ある一点だけでダイエットを考えないで欲しいということだ。

上で紹介してようなウソ・大げさなダイエット情報はこの表のオレンジの台形1つにだけスポットを当てて議論を展開している。確かに食事後は血糖値が上がりインスリンが分泌され脂肪増加に傾く、しかし身体は常に同化(アナボリック)と異化(カタボリック)、つまり代謝(メタボリック)を繰り返している。

結局、大事なのはこの表で言うところのオレンジの台形と水色の台形の合計で、オレンジが多ければ脂肪は増加、水色が多ければ痩せていくということだ。もちろん1食、1食の積み重ねが重要ではあるが、あまり1回の食事に神経質になりすぎ、ダイエット自体がストレスになってしまっては本末転倒だ。

たった1回の食べ過ぎで「リバウンドしてしまう…」「炭水化物を摂り過ぎてしまった…」「終わった…」と不安になる人が多いが、そんな事はない。いくらでも挽回する事はできる。

あまり神経質になりすぎて友人や恋人とのディナーで「この時間帯はBMAL1遺伝子が活発でインスリン感受性も低いので、このタイミングで炭水化物を摂取することは避けたい。」などと言って脂肪と一緒に友人や恋人を失うより、食事を楽しむ時は楽しんだほうが健全だ。

 

もう多くのダイエット情報に振り回されて難しく考えるのはやめよう。

シンプルに健康的な食事と適度な運動の習慣を取り入れて、食事を楽しむ時はしっかり楽しむ。それが最も健康的で効率的なダイエットだ。

 

 

 

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