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エナジードリンクは危険か?エルゴジェニックエイドとして利用できる?

健康

monster

先日、僕が読者登録して更新を楽しみにしている力こそパワーさんの記事がホッテントリ入りしていた。

hrktksm.hatenablog.com

エナジードリンクを断った結果、肝機能に関連する数値が改善されたと言う内容だ。もちろん、それ以外の生活習慣や体調等による影響も否定出来ないので、エナジードリンクを断った事と、数値の改善に因果関係があるとは言い切ることは出来ないかも知れないが、1つの例としてこのような結果が出たと言うのは事実のようだ。

昨年の終わりごろ、エナジードリンクと無水カフェイン錠剤の過剰摂取による死亡事故が発生したことは記憶に新しい。あの件に関しては、個人的にエナジードリンクやカフェインが原因で死亡事故が発生したという事実だけをクローズアップされエナジードリンク=危険な飲み物と言うイメージだけが先行してしまったようにも思える。

実際にエナジードリンクはそこまで危険な飲みものだろうか?そしてエルゴジェニック効果は期待できるのか?個人的な意見を書いていこうと思う。

 

 

 

エナジードリンクは危険!?

エナジードリンクの成分を見ると糖質、カフェイン、各種アミノ酸、ビタミンなどの微量栄養素が含まれている。通常のスポーツドリンクなどに比べて糖質の量が多い事が多い。あくまでも清涼飲料水に分類されるので、滋養強壮効果を謳ってはいないが、エナジーと言う単語の使用や販売戦略などをみる限り、そのような効果をそれとなく期待させる狙いがあるのは間違い無いと思う。

この中でもカフェインについては覚醒作用等の効果があるとされ、エナジードリンクが一般的に飲まれる以前より、コーヒーなどを飲むことで利用されていた。カフェインには依存性や過剰摂取による中毒症状が存在することは広く知られている。

1時間以内に体重×6.5mgで半数、3時間以内に体重×17mgの摂取で全ての人に急性中毒症状が出るとされ、体重×200mg以上で死に至る可能性があるとされている。これを体重が75kgのぼくに当てはめると、487.5mg/1h、1,275mg/3h、で急性中毒症状、15000mg以上の摂取で死に至る可能性があるということになる。

国内で販売されている一般的なエナジードリンクに含まれるカフェインの量は1本あたり80mg~150mg程度なので上の数字を見た限りでは安全と言えそうだ。しかし、実際には上の数字より少ない摂取量での中毒症状や死亡報告もあるだけでなく、体調や個人の体質差、年齢、その他の成分との併用によるカフェインの効果の増強などのリスクも考えられるので、エナジードリンクやコーヒーを飲み過ぎる事は避けたほうが良いだろう。

またアルコールはカフェインの副作用を強めると言われているのでアルコールをエナジードリンクで割るような飲み方は避けたほうが良い。

逆に健康な成人が適切な量を飲んでいる分にはカフェインによる中毒のリスクはそこまで高くないといえるので、短期的な影響を考えるとエナジードリンクは危険な飲み物であるとは個人的には思わない。

 

 

危険なのは習慣

上でエナジードリンクが個人的には危険な飲み物では無いと書いたが、それはエナジードリンクを1本飲んだからいきなり、危険な状態になるとは考えられないと言う意味であって、長期的にエナジードリンクを飲み続けた場合は話が違ってくる。

ぼくが調べた限りでは長期的にエナジードリンクを摂取し続けた時の健康に対する悪影響を調べた研究は無いが、そもそも糖質が多い清涼飲料水を飲み続ける習慣が身体に良いとは思えないので、やはり毎日エナジードリンクを飲むような生活習慣は健康的とは考えられないので、たまに飲む程度にしておくのが無難だろう。もちろんそれは、エナジードリンクだけでは無く、醤油だってコーラだってビールだって、何なら水だって飲み過ぎを続ければ毒になる。(醤油は飲み物では無いが)

実際にぼくもエナジードリンクを飲んだ事はあるが、シュワシュワと弾ける炭酸の清涼感と、独特の味、缶のパッケージの雰囲気など、何となく効きそうと感じ、依存してしまう可能性を感じた。エナジードリンクが危険だとすれば、その依存しやすさにあるのではないかとぼくは考えている。

大事なのは、ある1つの事象だけで健康を考えるのでは無く、トータルの生活習慣が健康を作ると言うことを理解しなければいけないと言う事だ。お酒や清涼飲料水を制限したら他は何でも良いという訳ではないし、健康に良いとされる食品だけを食べていればいいわけではなく、健康的な食事を摂り、適度な運動と睡眠と言った習慣が何よりも大事だ。

ぼくの結論としては日本国内で販売されている、エナジードリンクは常識的な量を適度に飲む分には問題無いが、短時間に何本も飲んだり、日常的に飲み続けるのは健康に悪影響を及ぼすリスクがあると考えている。

 

 

 

エナジードリンクはエルゴジェニックエイドとして利用できるのか?

Barbell Workout in the Attic

エナジードリンクが健康にもたらす影響についてここまで書いてきたが、エナジードリンクの効果は実際にあるのだろうか?エナジードリンクのエルゴジェニックエイドとしての効果について、ぼくなりの意見を書いていく。エルゴジェニックエイドとは競技パフォーマンスやトレーニングパフォーマンスを向上させる目的で摂取されるサプリメントの事。

 

 

エルゴジェニックエイドとしてのカフェイン

ジムの中にはトレーニング前にエナジードリンクや無水カフェインの錠剤を飲む人が結構な割合でいる。その主な目的は集中力の向上、筋出力の向上などの効能を期待したものが多い。実際に運動パファーマンスに対するカフェインの効果は多くの研究によって支持されている。

 

The acute effect of a caffeine-containing energy drink on mood state, readiness to invest effort, and resistance exercise to failure. - PubMed - NCBI

Caffeine intake improves intense intermittent exercise performance and reduces muscle interstitial potassium accumulation. - PubMed - NCBI

Effects of carbohydrate and caffeine co-ingestion on a reliable simulated soccer-specific protocol -- Ranchordas and Pattison 45 (15): A5 -- British Journal of Sports Medicine

など

 

これらの効果を期待するにはある程度の量を摂取する必要があり、ぼくの体重だと200mg~400mg摂取する必要がある。この量は上で説明した半数の人間に軽度の中毒症状が表れるリスクがあるので、カフェインをエルゴジェニックエイドとして利用するのは過剰摂取のリスクも考えて自己責任で。

ぼく自身は、月に1回、ウエイトトレーニングのMAXを計測する時に無水カフェインのカプセルで400mg摂取しているが、特に問題はない。エルゴジェニック効果があるとされる量を超えて大量摂取したからと言って、それに比例して効果が増えると言う訳では無いので注意してほしい。

その他のカフェインの効能として知られるのは持久力の向上などがあり、オリンピックアスリートを調査したところ、多くの選手(特にサイクリング、トライアスロンなど)がカフェインを利用していたいという結果がある。それ以外では脂肪燃焼の効果、運動後の酸化ストレスに対する効果なども示唆されている。

ちなみに、ぼくが普段のトレーニングにカフェインを利用しないのは、抗酸化作用がトレーニング効果にネガティブな影響を与える可能性があるから。筋肥大にはある程度の炎症(ストレス)が必要とされ、強い抗酸化作用のある成分が、そのストレスを弱める事で筋肥大を抑制するという結果も出ている。同様の理由でトレーニング後の冷水浴も避けている。

 

 

エナジードリンクはエルゴジェニックエイドとして利用できるか?

上で説明したとおり、カフェインにはエルゴジェニックエイドとしての効果が期待できるが、ある程度の量が必要である。これに対してエナジードリンクの成分はどれも中途半端であるというのが、ぼくの意見だ。実際にエナジードリンクが運動能力や認知機能にどのような影響を与えたのかを調べた研究を紹介したい。

Effects of energy drink major bioactive compounds on the performance of young adults in fitness and cognitive tests: a randomized controlled trial | Journal of the International Society of Sports Nutrition | Full Text

この研究で使用されたエナジードリンクには80mgのカフェインと1000mgのタウリンが配合されている。結果としてはエナジードリンクによる運動能力や認知機能の向上は確認されなかった。

 

この研究の被験者は軍人である事に加えて、個人差もあるので、この結果がすべての人に当てはまるとは限らないが、やはりエナジードリンクに含まれる成分量ではエルゴジェニック効果は期待でき無さそうと思うのだが、どうだろうか?

その他のビタミンやアミノ酸に関してははそれ自体にエルゴジェニック効果があるというエビデンスが無い、もしくはエナジードリンクの量では明らかに不足していると考えられる。

以上の事から、ぼくとしてはエナジードリンクをエルゴジェニックエイドとして利用するのはあまり効率的で無いと考える。

 

 

 

ぼくがエナジードリンクを飲まない理由

ぼくがエナジードリンクを飲まない理由は、健康がどうのこうのと言う問題ではなく、単純に高いと感じるから。貧乏性なので、気持ち程度の微量栄養素とカフェインを配合した炭酸飲料に200円は高いと感じてしまう…

 

 

 

何事もほどほどに

最後にもう一度。今回、エナジードリンクやカフェインの危険性やエルゴジェニックエイドとしての利用について書いたが、これらに限らずなんでも、摂り過ぎや摂らなすぎは良くないので、バランスの良い食事と適度な運動、睡眠を心がけて欲しい。